COLUMN

2021.06.29

「有名な夢の中で、」 by KooK 第10回/診察室の中で、

3分、もたなかった。


白い実が弾けた。



その後、無色。



無職。


預金は限りなくゼロに近づいていった。

毎月の家賃は抜かれていく。通帳が五桁になった。毎日、白米に納豆をかけて、以上。の食卓を継続していた。


何もあてはなく、部屋の中で大半を過ごした。

自律神経にも不協和音が響きわたってくる。
そうなるとこんなことが体内で反響した。。


まずは左胸の上あたりが疼き始めた。
これは肺がおかしい、侵しい。いや、心臓かもしれない。心疾患だと、、、ウェブブラウザSafariに踊らされ、脅かされ。。

フジッ!サファリパァーク♪


心療内科ではなく、循環器内科を受診する!


んー問題ないですねー。もうちょっと期間をかけて検査しますか?

いや、やめときます。(ワニワニパニック!



今度は鼻が目線に入るようになった!今までは絶対見えていなかったのに!鼻が腫れてるんだ!

耳鼻咽喉科に行こう!


そう思いたった日は日曜日だった。

休日診療の病院を調べたら吉祥寺に耳鼻咽喉科がある病院が見つかった!


よしよし行ってみよー。



ガチャ。扉を開けて。ひと気が無い。古びた受付がある。

よく見ると貼り紙に"受診希望の方は2階にお越し下さい"と記されていた。

人員削減ね。休日だしね。あれ?ハダカになる!?


薄暗い廊下を歩き、階段をくの字に上り、辿り着いた。


2階も木材がふんだんに使用され造られたレトロな診察室だった。

ひと組の子供連れ家族が既に診察中だった。
少し椅子に腰を掛けて待っていた。

どーぞー。

80歳くらいだろうか。白い服に包まれた老婦人に声をかけられた。


白い看護師に促され、鉄が剥き出しの診察椅子?に腰を下ろした。

ホラー映画出てくる拷問台かのような出立ち。雰囲気。

どうなさいました?看護師が問う。

あのー鼻が最近腫れてるように思うんですけど。。


医師が現れた。



何かを喋り始めた。なんだか聞き取れない。

隣の白い老婦人が通訳するかのように話し始めた。

おそらく花粉症かアレルギー鼻炎だと思うから今からちょっと見てみますね。


医師は大きく丸く、真ん中に小さな穴が空いているものを下ろした。

額帯鏡というものらしい。

異様にでかい。顔をすべて覆うようなモノだった。
鏡になっていて光を反射し、眩しい。

目を瞑る。

いきなり、何かが付いている長い綿棒を突っ込まれた。奥まで。


クシュン!咳が出た。[そりゃあ出るわ]


むにゃむにゃ…やっぱりアレルギーだね。そうなことを医師が言った。実際は7割、推測だ。


看護師に何かを伝えている。


お薬出しておきますから。


終わった。)



お互いのナニカの意図意思意向が噛み合わず、終幕の鐘がなった。



腫れとか疼きとかどうでもよくなった。



薬局まで道のり、ドリフのコントのような出来事を回想し、少し口角を上げながら処方箋の用紙を渡した。


あのおじいちゃんすごいなー。ふたりの息合ってたなー夫婦かなー?

また会いたいなー愛おしいなー


数年後。。まだあるかなー。その建物はなく、白い壁の新たな建造物に変化していた。

夢のような稀有な体験だったと思い込む。
自分。


前向きに、好転していく。

履歴書を書いたり、電子メールを送ったり、
普通自動車免許 取得と何度書いただろうか。

ペーパー運転手のキラキラゴールドライセンスだぜ。


人と会おうと考える。普段は自分から連絡する事は少ない。この時はアポを取り外に出て話しをする機会を作った。

この時のステイホームはGo to Hellだったので、避ける必要があった。


残高が4桁になる。ライフラインのTellを宣言する。


10万円ください。詐欺ではない。
出来損ないの息子からのオレオレ贈与請求だった。



ファイナルアンサー??


ファイナルアンサー!

DのHelloワークを選んだ。運命は烏賊に!

PROFILE

KooK

キッチュなニッチを探る音のカラダ。
悶々と仮説を立てて実験を繰り返し、琴線に触れるアレを巡り、
個人的なWARを起こす”逸脱音楽家兼サウンドアート発動家”
此節、音と映像のアルゴリズム解析中。

twitter

YouTube