COLUMN

2022.05.24

「ズッコケ園芸家日記」 by 清水 里華 第3話/盛土

このコラムは、FREEZINE編集部にして、家庭菜園の超ド級初心者であるわたくし清水里華が、いっさいの知識も経験もないまま丸腰で野菜作りに体当たりし、トライ&エラーを重ねていく姿をドキュメントでつづり、大いに笑ってもらおうという趣旨の、リアル現在進行形のコラムです。

「えたいの知れない袋詰めの土の山が私の心を始終おさえつけていた。焦躁と言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとに宿酔があるように、畑をはじめると、山のような土を扱うべき時期がやって来る。それが来たのだ。これはちょっといけなかった。」


以上、書き出しの元ネタは梶井基次郎の「檸檬」ですが、お伝えしたかったのはこのTOP写真。どうですか、この土の山。本日は、このおよそ200Lに及ぶ新たな土やら肥料を畑に混ぜ込んでいくわけですが、あまりに重すぎて運べないため、マンション常設のカートを借りてなんとか畑に運搬するという運びです。

ということで本日のmy new gear…はこちら。

①「有機の土 50L」×2袋

化学肥料は一切含まず、pH調整済みで、初期生育に必要な肥料を配合。タネまきから育苗まで幅広く使えるスグレモノ。

②「スーパーミックスA(R)(タネまき・育苗用土)40L」

高品質タネまき用土。残った用土はポットや畑に混ぜて土壌改良材としても使用できるスグレモノ。

③「マイガーデン(R) 植物全般用」

土に活力を与える腐植酸を配合。肥料を吸収しやすくし、土壌の保水性、通気性を高めるスグレモノ。

④「ミリオン(R)(土壌改良材)」

土壌の団粒化を助け、透水性・通気性をよくするケイ酸塩白土が原料。土中の水質を浄化し、肥料(特にリン酸)の効きをよくするスグレモノ。


これらを畑の脇に運び込み、土にがっつりと混ぜ込んでいくわけですね。


その前に、畑のコンディションをチェックしてみたところ、何このゴミの山。


・・・ビニールをめくったとて、見た目変化なし。


・・・あの2週間前の作業は一体・・・一瞬やさぐれる自分。


・・・ものの気を取り直し、いよいよ上記の大量のmy new gear…を畑に混ぜ込んでいく。


・・・って重い・・・重すぎるよ・・・200L・・・・。


・・・格闘すること1時間、ようやくふかふかの土が完成。

次は、種や苗を植えていくための「畝」を造成していこうと思う。畝の効果としては、水捌けが良くなり、連作障害を予防してくれるそうです。

しかし、極小なる我が畑に、どんなサイズの畝を、どんな方向に、いくつ作れば良いのかさっぱりわからない。そこで、家庭菜園の先輩にして、人生の師匠でもあるS先輩にアドバイスを仰いだところ、一枚の設計図が送られてきた。おおーなんとわかりやすい。


・・・よし、これで畝作りは成功したも同然だ。
だがしかし。せっかく設計図まで用意いただいたというのに、
なんと当日、うろ覚えのまま畝を作ってしまい、


・・・結果、このありさま。なにこの謎の、しかもサイズ未揃いの土まんじゅう2個。


・・・そして、このぼってりと積み上げられた不細工な土まんじゅうの前で、
やったった感にあふれたこの笑顔が痛い。痛すぎる。


ということで、この可哀想な土まんじゅうを放置しておくのも心苦しかったため、
翌朝こっそり3列の畝に修正しておきました。


今回はここまで。次回は、いよいよわくわくの植え付け作業をレポートして参ります。

PROFILE

清水 里華(シミズ リカ)

都内の広告会社に勤めるクリエイティブディレクター兼コピーライター。
ときには、戦慄のオルタナティヴロックバンド「Very Ape」でドラムを叩き、ときには、WEBメディア「FREEZINE」で企画+取材+構成+イラストを担当。

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