COLUMN

2020.07.07

「よく描き、たまに書く」by kubo 第21回/トライ&エラー&トライ

こんにちは、凹(kubo)です。
フリーランスのイラストレーターです。

予想できていたことですが、感染症にまつわる予断を許さない状況はまだまだ続きそうですね。
未来への漠然とした不安も、現実で直面している問題もいろいろありますが、あまりどんよりしないように行きたいです。

「ドローイング動画」がおもしろい

最近、食事やお風呂のときに、Youtubeなどで「ドローイング動画」を見るのがマイブームです。
絵を描いている過程を早回しで録画したもので、白紙のキャンバスにあっという間に絵ができあがっていくのが本当におもしろいです。
デジタルアナログ問わず見ますが、このジャンルの動画が盛り上がってきた背景にはデジタル絵の台頭が一役買っていそうですね。(カメラがなくても、キャプチャソフトをダウンロードするだけで録画ができるのでハードルが低い)

「ドローイング」「スピードペインティング」などでぜひ調べてみてください。おすすめです。

見ただけで終わってしまいがち

上手い人のドローイング動画を見ると発見がたくさんあります。

…が、悩ましいのが、「見ただけで描いた気になってしまいがち」なところです。
触発されて「自分も描きたい」と思えそうなところなんですが、そうもいかないんですよね。
(個人差があるとは思いますが)

インプットばかりしてアウトプットをしない状態は非常によろしくなくて。
理想ばかり自分の頭の中で育っていくけれど、技術自体は上がっていないから、ひさびさに手を動かした時にイメージとの違いに愕然とします。
動画を見ている時はあんなに「ふむふむ、なるほど!」と思っていたのに、見ていただけじゃ全然身についていないんですよね。

結果、描くたびに理想との距離にガッカリして、ますますアウトプットから遠ざかってしまう。
…過去の私の体験談ですが、けっこう共感してくれる方は多いのでは、と思っています。

インプットとアウトプットを繰り返す

インプットだけ繰り返してどんどん頭でっかちになるのはよくありませんが、アウトプットばかりするのも困りものです。
「上手くなる時」というのは「自分の下手さに気づく時」であって、外からの刺激を受けなければいつまでもそこに気づくことはできません。
まさに「井の中の蛙」状態です。

インプットとアウトプットをバランスよく繰り返し、いつでも「自分の技術より自分の理想が1歩だけ先」の状態を保ち続けるのが、上達の秘訣…なのでしょうか。
偉そうに書いてしまいましたが私自身まったく実践できていないので、なんだかな…という感じですね。
(私はインプットばかりしがちな「頭でっかち」タイプです)
ちなみに、例によって「絵」について書いてますが、他の畑の方はどんな感じなんでしょうか。

さて、今回のコラムはいつもより少し短めですがこの辺にして。
机上で理屈をこねまわすのはそこそこにして、キャンバスに向かう時間を増やそうと思います。

「天才とは限られた時間の中でより多く試行錯誤を繰り返した人だ」って、昔、偉い人が言っていました!

PROFILE

凹(kubo)

よく描き、たまに書くイラストレーター。
仄暗くて寂しげなタッチの絵が得意ですが、本人はとても能天気です。
絵を描くお仕事があればぜひご連絡ください。

◆Mail
kubo.ekaki★gmail.com(★→@)

◆Pixiv (当コラム掲載イラストを原寸サイズでアップしています)