STUDY

2018.04.12

体育会系社労士チカコの 「法律を味方に進め!フリーランス」第4回/独占禁止法

フリーランスの処遇改善に向けて、独占禁止法で保護するための動き

企業と雇用契約を結ばずに働くフリーランスを、独占禁止法で保護するために、
公正取引委員会が動き始めました。

独占禁止法でフリーランスを保護って?
例えばこういうことです。
制作会社が制作を請け負ったフリーランス等に対して、秘密保持契約を締結させる。
秘密保持契約を締結すると、制作物を制作したことを秘密にしておかなければならない。
この行為には実際には、「質の高い成果物ができる製作者を秘密にしておきたい、その製作者を囲っておきたい」という企業側の思惑が働いていることが多いです。
一方で、フリーランス側は、仕事を依頼してもらうことや今後の影響について考えてしまうため、依頼元から提示される条件に対して‘NO’とは、なかなか言えない立場にあり、企業側の思惑を分かっていたとしても断れないというのが現状です。

こういった行為を「有為的地位の乱用」として独占禁止法上の問題だ、と考え方を整理していきましょう、ということが今回の動きです。
もし特定の相手からの制約を受けずに自由に仕事を受けることができるなら、もっともっとクリエイティブな仕事を生み出す可能性があるかもしれない、と思うと、やっぱり何とかしたい問題です。

委員会の実施したアンケート調査の結果を見てみると、
フリーランスはどうしても立場が弱く、依頼元との契約においても不利な条件を受入れざるを得ない状況になりがち、いうことが良くわかります。

<アンケート調査にて、「あてはまる」という回答が多かったもの>
◆依頼元の都合でやり直しや追加作業を行ったにも関わらず、追加費用の負担がない
◆発注の時点で代金等の取引条件が明示されなかったが、やむを得ず受注した
◆著作権などを適切な対価なしで譲渡させられた
◆依頼元の都合で、事前に決めていた代金等の取引条件を不利に変更された
◆同業他社と取引しない様に約束させられた

今回の様な動きにより、フリーランスという働き方は、まだまだ働きやすいとは言えない状態であるという現状が理解されていくことは、『フリーランスが働きやすい環境』を実現するために重要です。フリーランスにとっても、また企業にとってもより良い環境整備が進むことを期待したいです。

PROFILE

社会保険労務士
増田千雅子

6年前、14年勤めた会社の経営破綻に直面。これから自分が何をやっていきたいのかーー。思い出したのは、初めて就職した会社。企業としての夢があり、社長の想いが現場まで届き、社員の貢献が評価としてかえってくる大好きな会社でした。これからはそんな組織運営のお手伝いがしたい。ちょうどその頃に出会ったのが社労士という資格。「社長の想いが現場に浸透し、また現場の社員一人一人の顔が見えるような企業づくり」のお手伝いを通じ、企業を守り役に立てる存在になりたいと思っております。
趣味は登山とテニス(でも登山時の降雨率は100%)。剣道初段で、体力には自信があります!

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