COLUMN

2021.01.26

「miNamiの車窓から」 by miNami 第2回/車窓の外が変わった理由

小さい頃からとにかくじっとしていることが苦手な子だった私は、スポーツが大好きでした。
体操クラブ、水泳、クラシックバレエ、Capoeira(カポエイラ)、少年野球、バスケットボール...色んなスポーツをやりました。運動をしている時は自分の直感に従って動くことがとても自由を感じ、その感覚が好きで運動を続け来ました。

その中でもすごく魅入ってしまった格闘技、スポーツがCapoeiraでした。

最近Capoeiraも少しずつマイナーな格闘技、スポーツの枠から抜け始めたのでご存知の方も増えてきたのではないかと思いますが、少しどんなものなのかお話しします。
Capoeiraというのはブラジルの格闘技です。蹴ったり殴ったりして勝敗が決まる格闘技とは全く違い、基本は勝敗のない格闘技です。ジンガという基本のステップを踏みながら、蹴りをだしたり、よけたり、時にアクロバットな技を出したりと、見た目はダンスかと思わされるような格闘技、スポーツです。そしてCapoeiraは戦う一面だけでなく、歌と音楽もあり、格闘技というよりかは芸術とスポーツを織り交ぜた新しいジャンルかと思います。

基本的に格闘技は一体一で戦う要素が多いと思うのですが、Capoeiraはそこが普通の格闘技と違うところであり、魅力だなと思っています。相手が出す蹴りに対して避ける、蹴り返すという動作は基本的に変わりませんが、音楽に合わせて相手との組み合いの展開が速くなったり、ゆっくりになったり。歌詞の内容によって激しいスタイルになったりと格闘技とは違う要素が多いです。また、組み合っている2人だけで成立するものではなく、2人の周りで演奏や歌をする大勢の人達でCapoeiraが成り立っています。格闘技というくくりでもありながら、たくさんの人達で作り上げているという感じが私はとても魅力的に感じています。

私がCapoeiraを始めたのは小学校3年生の頃でした。幼馴染の男の子が習っていて、誘われたことがきっかけです。当時Capoeiraが日本にやってきた頃よりかは認知されるようになっていましたが、最近に比べると一体なんだそれは?という人が多かったのを覚えています。私も実際に見るまでは全く知らなかったですし、どんなものかも想像がつきませんでした。
初めての体験レッスンの日、自分が今までしたことないような動作が多く、そこに面白さを感じてしまい一瞬で虜になりました。加えて、ただ動くのではなく、Capoeiraの音楽に合わせて動くということがものすごく気持ちかったのです。

そして、Capoeiraを始めたことで私の車窓から見える景色は一気に変わって行きました。

Capoeiraの魅力の虜になった私は小学校6年生の時、本場ブラジルまで修行に行きました。短い期間ではありましたが、約2ヶ月ほどブラジルのサルヴァドール、北東部バイーア州で生活しました。思えば私の人間性や、感性なんかはこの時出来上がったんだろうな…と思います。

ブラジルで体験したことはかな~り濃ゆいことが多かったので、今回はこの辺で終わりにして次回のコラムで書かせてもらえればと思います。それではまた!

PROFILE

miNami (ミナミ)

1996年10月13日生まれ
オルタナティブ和太鼓バンド《あみだあくび》のVocal.
バンド活動以外はバンドのライブ撮影のお手伝いなどなど。
たまにデザインのお仕事もお手伝いしている。
2020年からFREEZINEのスタッフとして加入。

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