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2018.10.09

癒し系税理士アカギのもう怖くない!税金のちょっといい話 第12回/要介護認定と障害者控除

2025年には、団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となり、超高齢化社会を迎えるといわれています。
働き盛りの30代、40代、50代に、子育てだけではない介護の問題も同時に降りかかり、そのような事情をきっかけに雇われない働き方を選択する方も増えています。
あと10年もすれば、ひとごとではない世代が、増大していくはずです。
フリーランスの方にも知っておいていただきたい知識ですので、現行の障害者控除について、一部ご紹介します。

障害者控除の概要

所得税法上、
障害者自身が受けられる控除として、障害の度合いに応じて、27万、40万、
障害者を扶養している方が受けられる控除として、障害者自身の障害の度合いや同居の有無などにより27万、40万、75万の控除が規定されています。

障害者控除の対象となる場合については、限定的に次のように列挙されています。
(1) 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人
(2) 児童相談所等の判定により、知的障害者と判定された人
(3) 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
(4) 身体障害者手帳に、身体上の障害がある人と記載されている人
(5) 精神又は身体に障害のある年齢が65歳以上の人で、その障害の程度が、(1)、(2)、(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人
(6) 戦傷病者手帳の交付を受けている人
(7) 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人
(8) その年の12月31日の現況で引き続き6か月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護(介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態)を必要とする人

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介護度認定との関係

障害者控除に該当する場合をみていくと、客観的指標である「要介護認定〇以上を受けた人」というような項目がありそうですが、ありません。そもそも所得税法では、介護保険法の介護認定を受けた方について、規定をしていません。
したがって、要介護認定を受けている方については、その事実だけではたとえ介護度5の認定を受けていても、当然に障害者控除が適用されるわけではありません。市町村長等に別途手続きをすることで、上記の(5)にある「~準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人」に該当する可能性があります。

要介護認定を受けるときには障害者控除認定も忘れずに

横浜市「高齢者の障害者控除認定書の発行について」

において、要介護認定と障害者控除認定について、次のような記載があります。
「要介護認定と、障害者控除認定は、判断基準が異なるものであるため、要介護認定を受けた方が、必ずしも障害者控除認定の対象になるとは限りません。また、要介護認定を受けていない方であっても、障害者控除の認定の対象となる場合があります。」
上記の記載ぶりから分かるように、すべて個別の状況に応じた判断になるものと思われます。
「介護認定」を受けるときには、同時に「障害者控除対象者認定書」の申請も検討してみましょう。

なお、余談ですが、本来医療費控除の対象にならないオムツの購入費用についても、主治医が発行した「おむつ使用証明書」があれば、6か月以上寝たきりの方のおむつ代が医療費控除の対象となります。
介護に関する控除については、上記のような別途証明が必要なケースがありますので、まずは情報として知っておくことが大切です。

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PROFILE

影近・前田税理士法人
赤木葉子

新卒でコンビニの店舗運営部に入社するも、ハードワークに将来を悩み転職。シンクタンクの財務経理部に入るも、単純作業に心が折れ退職。資格で生きることを思い立ち、経験を蓄積できて様々な方とお付き合いのできる税理士に魅力を感じて会計事務所に就職。
顧問先様の“心地よさ”を重視した節税提案をモットーとしています。隠れ目標は、大事なものを大切にしながら働くことを諦めない業界にすること!
趣味は登山(次注目する山は甲斐駒ヶ岳)、剣道(四段に向けて修行中!)、運転(気になる車はプジョー3008)です。

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