COLUMN

2019.07.23

「よく描き、たまに書く」by kubo 第9回/前向きに手を抜く

こんにちは、凹(kubo)です。
フリーランスのイラストレーターです。

今まではお金のお話だったり、心の持ち様の話だったりと、どんなジャンルのクリエイターにも共通するような話題を書くことが多かったのですが…。
最近「自分の知らない世界からこそ得られるヒントがある」という経験をしたので、思い切って今回は絵描きに振り切ったお話をしてみようと思います。

というわけで、今日は「絵の構図」のお話です。

構図は絵の骨組み

構図。
時に、「絵において一番大事」と言われることもある要素です。
文章でいう「構成」に近いのでしょうか? 作品の骨組みとなる部分ですね。

黄金比。
白銀比。
フィボナッチ螺旋。
ファイ・グリッド。
構図を決めるのに役立つ知識はたくさんあります。
「これさえ守ればいい感じの構図に見える」といった講座もネットで検索するとたくさん見つかります。

ちなみに、以前コラムの扉用に描いたこちらの絵は、フィボナッチ螺旋を使って構図を決めました。

「魅せたいもの」があるから構図は生まれる

絵を描くとき、大抵は「一番魅せたいもの」が存在します。

上で挙げた絵は、頬杖をつく女の子の顔が主役です。
なので、一番視線が集まるフィボナッチ螺旋の中心部に顔を持ってきています。

「何を魅せたいか」が決まっていなければ、「構図」は決まりません。

「魅せたい部分」に筆を集中させていい

さて。実は本題はここからです。
(本題を後ろ倒しにするのは私の悪い癖です)

絵における用語のひとつとして「描きこみ量」というのがあります。
どれだけディテールまで細かく筆を入れたか、といった感じの意味ですね。

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上の説明では絵を二枚用意しましたが、実は「ひとつの絵の中で描きこみ量に変化をつけて良い」と、過去にベテラン絵描きさんから教えてもらって目からうろこの経験をしました。

具体的には「絵の主役となる部分の描きこみ量を増やし、それ以外はあえて手を抜くといい」そうです。
そうすることで、自然に見る人の視線が誘導され、より「絵の主役の座」が確固たるものになる、とか。
また、より少ない手間で、効率的に絵の完成度を高めることができる、とも。

当時の私は、絵は手をかければかけるほど良くなると思っていました。
描きたいものだけ描いていたら良い絵にならないと思っていました。

なので、これを聞いてずいぶんビックリしたのを覚えています。

「情報量」まで計算された絵を描きたい

人間の頭は「情報の量」に敏感です。
ディテール描きこみ量はそのまま情報の量です。
もしかしたら、音楽や文章など、広くクリエイティブ全般に、この「情報量のメリハリ」は使えるテクニックかもしれませんね。

尻切れトンボなまとめ方になりますが、今回はこの辺で。
情報量まで計算して、緻密に設計した絵を描けるようになりたいなあ。

PROFILE

凹(kubo)

よく描き、たまに書くイラストレーター。
仄暗くて寂しげなタッチの絵が得意ですが、本人はとても能天気です。
絵を描くお仕事があればぜひご連絡ください。

◆Mail
kubo.ekaki★gmail.com(★→@)

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