COLUMN

2020.02.21

「整骨と生活」by 林世詩成 第2回/林整骨院音楽祭2017

あまり郷土愛がある方ではなかったので高校卒業と同時に地元を離れました。

結婚し子供が2人産まれたタイミングで都会での生活に限界を感じ地元に戻りました。

郷土愛がないタイプの人間がまた地元に戻ったところで「地元最高!」になるわけがなくモヤモヤは募るばかり。

自身の院内で開催していた整骨院音楽会も来てくれるのは特にインディ音楽に興味のない整骨院の患者さんが中心で「これって自分がやりたかったことなのかな?商業施設のイベントと何が違うのかな?」と自問自答していました。(今は一周して音楽好きも興味のなかった人も共存出来るといいなと思ってます)

思い切って宇都宮のライブハウスに電話をかけてやり方も全く分からないままイベントをやることにしました。(ずっと何かしたい気持ちがあったので以前宇都宮のサーキットイベントに協賛していたこともありライブハウスの店長さんと軽く面識はありました。)

ライブハウスでもライブが終わり次第スッと帰るタイプでしたし、ましてや地元のライブハウスにはあまり行ったこともなかったのでいわゆるライブ友さんみたいな人はいませんでした。

もちろん音楽関係者の知り合いもほぼ皆無。

無謀な挑戦でしたしノウハウや人脈もありませんでした。

今の自分のネガティブな気持ちを何とかしなきゃの一心。

ブッキングのメールでは
「普段は整骨院を営んでいるのですが音楽イベントを企画してます。出てくれませんか?」
という怪文書的な内容でした。

ただ

FEED(宇都宮)
小林うてな
DALLJUB STEP CLUB
speaker gain teardrop
Vampillia
勝井祐二
フライヤー:惣田紗希
フード:ジラフ竹末コラボ

という今見ても奇跡のようなブッキングが実現しまして、サプライズゲストに戸川純さんやトリでは勝井祐二さんと吉田達也さんのセッションなど素晴らしい内容になりました。

運営に多々課題はありましたがライブハウスのスタッフさん、お客さん、アーティストのみなさんに救われまして、来てくれたお客さんからも数々のお褒めの言葉を頂き何か潮目が変わるような感じがしました。

林整骨院音楽祭2017以前は数少ない地元の友達に色々愚痴っていたのですがこのネガティブな感情を何とか浄化しなくてはとあの時に思い切って動けたことが今となっては良かったなと思えてます。

だから
「地元を盛り上げるために色々と頑張ってるみたいですね!」
みたいなことを言われるとアワアワします。笑

地元を盛り上げる気は正直ありませんが自分の生活がより良くなればいいなという気持ちはあの頃から変わってません。

「戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである。」

この言葉スゴく好き。

林世詩成

PROFILE

林世詩成

栃木県真岡市
林整骨院の副院長(2代目)
平成元年生まれ

ライブハウスでは林整骨院音楽祭。
自身の院内では林整骨院音楽会などの音楽イベントも企画している。

施術とライブのコラボレーションなど整骨院にしか出来ない音楽イベントを模索中。

2児の父でもある。

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