COLUMN
2019.01.29
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2019.01.29
こんにちは、凹(kubo)です。
フリーランスのイラストレーターです。
最近「コラムって何を書くのが正解なんだろう…」と考え始めています。
考えつつ悩みぬきつつ書いたものを、今回もお送りします。
この記事をご覧になっている皆様の多くはきっと、なにがしかの「SNS(ソーシャルネットワークサービス)」に登録していると思います。
FaceBook、Twitter、Instagramなどの代表的なサービスは登録者数も多く、また画像の投稿が可能なので絵描きと親和性が高いですね。
私もいくつかのサービスにアカウントを持っています。
(ほとんど動かしていないアカウントも、中にはありますが…)
SNS本来の用途とは少しだけ違うかもしれませんが、SNSはクリエイターにとってなくてはならない存在になっていると感じます。
作品を継続的にアップすることで、自分の作品を気に入ってくれた人がファンになってくれます。
作品への反応が分かりやすく数字で表示されるため、モチベーションの維持にも一役買ってくれるでしょう。
また、近年はクライアント側もクリエイターを見つけるのにSNSを利用するケースが多いようです。
いろいろなクリエイターの作品を同じSNSのUI上でストレスなく確認することができますし、ファンの数がある程度の実力指標にもなります。
ファンが多くついているクリエイターなら、時にはその拡散力・影響力を広告に利用することも考えるでしょう。
広告塔であり、ポートフォリオであり、名刺でもあり、問い合わせ窓口も情報収集ツールも兼ねる。
フリークリエイターにはとても相性の良いサービスであると言えます。
もしSNSが存在しなければ、フリークリエイターはもっともっと、いわゆる「営業」のために制作時間を削らざるを得なかったでしょう。
個人的にはSNSはフリークリエイターの救世主といっても過言ではないと思っていますが、見過ごせない落とし穴もあります。
ネガティブな反応を受け取ったり、思うような反響が得られないことによるモチベーションの喪失などももちろんそうなのですが、個人的に大変だな、と思うのが「人柄と作品をセットで見られること」。
SNSを利用するのは何もクリエイターだけではありません。むしろ全体のパイから考えれば少数派でしょう。
多くの人は、身の回りの仲のいい人とゆるく繋がり、日常のささやかな出来事を共有しあうためにSNSを利用しています。
つまりSNSは、「人付き合いのために利用する」のが主な使われ方なのです。
(それがサービス提供者の意図する使われ方であるかどうかはともかく)。
そんなSNSですから、観客はしばしば投稿を通してクリエイターの「人柄部分」を見てきます。
クリエイター本人も、作品のアップだけでなく普段の何気ない出来事を発信したりすることもあるでしょう。
そしてそれらが誰かの反感を買った場合、実に簡単にファンがひとり減ります。
また、クライアント側も、いわゆる「炎上」などで多くの人から否定的な印象を持たれているクリエイターは敬遠します。
今の世では、クリエイターの人柄は、作品の一部なのです。
人は誰しもプラスの感情だけで生きているわけではありませんが、「自分という商品を表すための広告塔」としてSNSを利用していると割り切るならば、できるかぎり否定的な発言や、ナイーブなテーマについて軽率に発信するのは避けたほうがいいでしょう。
最後に。
SNSにアカウントを持っているクリエイターは多いですが、「ホームページを持っているクリエイター」となると数がぐっと減るのではないでしょうか。
確かに、SNSがひとつあればポートフォリオも問い合わせ窓口も兼ねられますし、人から見つけてもらうチャンスも多く用意されていますから、ホームページは必要ない、と考える方も多いでしょう。
ですが、私個人としては、ホームページも非常に高い存在価値を持っていると思っています。
「自分を認知してもらうツール」ではなく「自分の信頼度を固めるツール」としてです。
気軽に日常会話をするコミュニティから一歩離れて構えることで、オフィシャルな雰囲気を出せます。
また、問い合わせフォームを用意して、先方の連絡先や報酬・条件の提示などを「必須入力項目」として設定すれば、そのあたりのちょっと聞きづらいお話についてやりとりを増やして負担を重ねずに済みます。
SNSのプロフィールにリンクを貼るなどして、「自分を知ってくれた人に対してさらに詳しい情報へ誘導する」やり方がいいのではないでしょうか。
経済的な余力がある方は、独自ドメインも購入すると、クライアント側から見れば「ちゃんとしている」と安心感があるでしょう。
フリーメールではないきちんとしたメールアドレスも作れるので一石二鳥ですね。
…こんなことを言っておいてなんですが、実は私もまだ、自分のホームページを持っていません。
今年の目標のひとつにします。
よく描き、たまに書くイラストレーター。
仄暗くて寂しげなタッチの絵が得意ですが、本人はとても能天気です。
絵を描くお仕事があればぜひご連絡ください。
◆Mail
kubo.ekaki★gmail.com(★→@)