COLUMN

2022.06.07

「文系恋人放浪中」by 赤城文 第4回 /20歳アイドルポルノ映画館で大惨事 後編

如何お過ごしですか

平穏を通り越して無の境地に達してしまい新しい音楽も小説も映画もいまいち身に入らなくてただ最低限の生活をするために生活をしている今日この頃です


今私は「あたし全部あげる。」というセルフプロデュースアイドルグループで活動しており、再来月には新体制で新曲を披露する運びになり非常に楽しみな目標が生き甲斐です


グループでは作詞と振り付けとその他諸々グループのビジュアルなどプロデューサー的な仕事をやらせて頂いております

その為、得るものがないと表現するものがないので新曲の作詞と振り付けに葛藤しております

マンネリ気味で不感で俯瞰な日々なので何を見るにも誰と関わるにもときめきが欲しいです

この安定した日々を守りたいけど表現するには少しマイナスな気持ちや大きな刺激も大事なのです


そして本題に入ります大変お待たせ致しました!

私はエロにしか特化していない情緒やストーリー性がない作品はつまらなくなってしまうバグが頭に起きているのですが、その為鑑賞中に寝てしまったのですね…

そしたらスーポジジィがフリフリミニスカートな私の体に触れてきて

ハッ!と目を覚まして何とか手を払いのけましたが映画が終わるや否


「エ、SMとか好きなの!?(私が見た一本目の映画はSMちっくなものでした)」

とスーポジジィに聞かれましたが怒りで頭が沸き切っている為暴言を吐き捨て会場を出た記憶があります。

そして何故かロビーにも奴が着いてきて「二本目の映画も隣で見よう⁉︎」と言われて揉めていたところを受付の方が見ていたようで

受付の方が私の元へ来て「離れて座るようにこちらからお手伝いしましょうか?」と勉強不足が招いたこんな私へ神対応してくださった為、

危機を感じたスーポジジィは館内を出て、私は無事に誰とも隣にならずに二本目の映画を観ることができました

内容はあまりの展開の速さとファンタジー過ぎてあんまり覚えていないけどロケ地が80年代の夏の風を感じる真っ白なタイルと吹き抜けになった天井の虚無感が素敵だった記憶があります(多分JK&家庭教師ものだったはず)

そんな感じでぼーっと映画を見ていたらスーポジジィが館内に戻ってきて私に再び近づいてきました

もしこれでまた声をかけられたら帰ろうと思った際に私の膝に奴がお詫び(になってねーよ)(痴漢が詫びて済むかよ)にコンビニで買ったチョコレートを一箱置いてきました


こんなクソキモ案件がコンビニのチョコ一箱でチャラになると思っている人間なんてたかが知れているなと思い映画を見終わったあとグッタリとした気持ちで家に帰りました

とっても心身に染み渡る社会科見学でこれも貴重な体験&失態だと思いここに記しました…ぜひご参考までに


ちなみに貰ったチョコは帰り道に全部食べた


みんなは怪しい人から貰ったものは絶対に食べちゃダメだよ⭐︎


次回「ミッシェルガンエレファントを聴いていたら見知らぬ人に怒鳴り込まれた話」

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もっと妬いて 私の事を
もっと焼いて 今朝のパンも
甘やかして熱々にして食べないと
どんどん冷めて乾いてしまう

PROFILE

赤城 文(アカギ アヤ)

2000年11月28日生まれ 東京都出身
セルフプロデュースアイドルグループ「あたし全部あげる。」のドールレッド担当と実の双子の妹(innesの可愛唯)と共に「ローストチェリーマーケット」として活動中。
主に作詞と振り付けを行なっている。

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