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2021.05.18

サハラの人生の転機になった10の音楽

FREEZINEが選ぶ「人生の転機になった10の音楽」シリーズ。
第11弾は、常にメンバー募集をしている変則バンド「かもめのジョナサン」リーダーのサハラ!

もしもその音楽と出会っていなければ、いまの自分はない。人は誰しもが、そんな人生の転機となった音楽を持っているもの。そこでこのコンテンツでは、各界のFREEZINEたちに、自分史上において転機となった10の音楽を選んでもらい、当時のエピソードと共に紹介していただきます。選ばれた音の並びから、人となりが見えてくる。

JUDY AND MARY『MIRACLE DIVING』

中学1年頃、ミュージックステーションでOver Driveを演ってるのを観て惹かれた。
CDを買いたかったがバンド名が分からず、ベース恩田の髪型を頼りに勘で買った思い出。
ジュディマリとイエモンがきっかけで楽器、バンドをやりたくなる。

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THE YELLOW MONKEY『SICKS』

ジュディマリとほぼ同時期に好きになる。
思春期の男子に吉井さんの歌詞が刺さりまくった。
自分の歌詞やメロディーにもたぶんかなりの影響があると思う。

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DAVID BOWIE『EARTHLING』

イエモンの吉井さん、ジュディマリのTAKUYAがデヴィッドボウイが好きだというのを雑誌かなんかで知って、興味が湧いて初めて聴いたアルバムがこれ。
50歳くらいの時の作品だが、オッサンが作ってるとは思えないめちゃくちゃカッコいいサウンドだなと思った。
それまで洋楽なんて何言ってるかわかんないし興味無いって感じだったけど、一気に洋楽に関心が向いた。

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『VELVET GOLDMINE オリジナルサウンドトラック』

グラムロックを題材にした映画のサウンドトラック。デヴィッドボウイにハマったタイミングでちょうど良く公開された映画。自分の住んでる田舎では映画館もなく、レンタルされるまで待って(DVDではなくビデオテープ)友達の家で観た思い出。
サントラは良い曲ばかりでバラエティに富んでいるし、参加アーティストも(当時はよく分かってなかったが)豪華で、さらに洋楽にハマる。
まさか自分が化粧をしてライブをやることになるなんて夢にも思っていなかった。

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THE BEES『SUNSHINE HIT ME』

ロッキンオンの新作アルバムレビューかなんかで見て気になって買ったアルバム。
一曲目から最後まで全曲最高でいつ聴いても良い。この世で1番好きなアルバムかも。
レゲエっぽいアレンジやブラジルのバンドのカヴァーがあったり、自分が本当に好きなものややりたいことが見つかった様な気がした。

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JAD FAIR & DANIEL JOHNSTON『IT'S SPOOKY』

ジャドフェアとティーンエイジファンクラブがコラボしたアルバムをジャケ買いして聴いたらめちゃくちゃ良くて、ジャドフェアの別のアルバムを聴きたくて買ったアルバム。
あまりのめちゃくちゃな演奏に超衝撃を受けた。こんなヤバいアルバム、俺しか知らないでしょと思って凄く嬉しくなった覚えがある。

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ハズレッシヴ『BIG BEAR』

ボルト放射というバンドを観に行った時に対バンで出てて知った。
初めて観たライブは超衝撃的だった。ジャドフェアやダニエルジョンストンみたいなことを日本でやっている人がいたのか!?と。
自分はかなり人見知りな性格だけど、ライブ後に機材を片付けてる最中にメンバーに話しかけに行ったくらい感動した(笑)
その後、追っかけになり、一緒に遊んだり、スタジオに入ったりする仲になった。
メジャーとかインディーズとか関係無く、面白い活動なんてやろうと思えばどこでも出来るじゃんと思わせてくれた、かもめのジョナサンを始めるきっかけになった超重要バンド。

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FRANK ZAPPA『ONE SIZE FITS ALL』

自分の音楽の引き出しを拡げたくてなんかビックリする様な凄い音楽ないかなと思って聴いたアルバム。ジャケがあんまり好きじゃなくて聴かず嫌いをしていたが、のけぞった。まさに求めていた音楽に出会えた感動。
60年代のアーティストは、ブルースやR&Bを聴いていた人が(ザッパは現代音楽なんかも聴いていたが)どうやったらここに辿り着けるんだろう?と思う様な突然変異や急激な進化をしていて凄く面白い。

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KAREN DALTON『IT’S SO HARD TO TELL WHO’S GOING TO LOVE YOU THE BEST』

フォーク/アシッドフォークのディスクガイドの本を見て知ったアルバム。
当時、毎日頭を引っ叩かれながら仕事をしていて軽くノイローゼ気味だった精神に染み渡った。
カレンダルトンに憧れてアコギやバンジョーギターを使って弾き語りライブをやっていた時期もある。

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CAETANO VELOSO『Abraçaço』

常に自分の知らない良い音楽を探しているのだが、ブラジルに自分の理想を見つけた。
ブラジル音楽の囁きかける様なナチュラルなヴォーカルスタイルは声質も声量も貧弱な自分にとって光が見えた気がした。
カエターノヴェローゾは凄い。このアルバムは70歳頃に出たものだが個人的には全キャリアを通しても上位に入るアルバムで震え上がった。

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改めて「人生の転機になった10の音楽」を選んでみて。

よく聴いていた音楽にはその当時の思い出もへばり付いていて、甘酸っぱくなったり、辛い気持ちになったり、単なる音ではなく人生そのものという感じがする。
ここに挙げた10枚以外にもあのアルバムやこのアルバムも最高で、もっとみんなに知ってもらいたい、聴いてもらいたいと思う作品が沢山ある。
音楽が大好きで、そんな憧れに近付きたくて自分でも音楽をやっていて、自分の好きなものを、自分というフィルターを通して発信したいという原点というかピュアなあの頃の気持ちを思い出しました。

PROFILE

サハラ

コロナによって濃厚接触を断たれたため、改めて楽曲の良さで勝負をしようと心に決めた結成13年目のバンド、かもめのジョナサンのリーダー。
常にバンドメンバーを募集している。

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