COLUMN
2020.04.16
COLUMN
2020.04.16
芸術は石から始まると思っている。
芸術を語るには流石に浅過ぎる自分の事はとりあえず置いておくとしてこれは昔から思っている。
例えば絵画
まずは好きな作品を思い浮かべて欲しい。
何処が好きですか?まずは『色』から始まる様に思う、モノクロでもそうだ、『黒』と『白』
建物でもいい。
多分『形』
この2つが石にはある。
人間が物を使って木を切ったり、動物を狩ったりした時に石を使用する様になった頃、おそらくどこかのタイミングで
『あれ?この石、他のより透明なんだけど?』となる瞬間があった筈。中には全然気にせず、そんな石を使って木を切り倒し動物を狩っていた者も居ただろうが、その中の1人は『これはなんか珍しいな』と思って装飾に使用し始めた。
多分これが芸術の始まりでは無いかと思っている。見た目の形、色の違和感。
これを思う自我。
概念こそ無かっただろうが、それを美しいと思って着ている物につけたりする事によって『え?なんかそれ良くない?俺も真似したいんだけど』
これが発展に発展をして所謂『芸術』と言うカテゴリーは生まれたんだと思っている。
人間も動物である訳だけど、他の動物と特異的に分かれるのはこの部分だと思う、そこに価値をつける訳ですね。通貨って奴もある意味人間が発明した芸術だと思う。生活の利便性を突き詰めた形。
そう考えると石に価値観を持った人間の想像力は革命的な事だったと思う。
、、、だって石だよ?
石は何もしてくれない、腹を満たす訳でもなく、寒さを凌げる訳でもない、性欲の解消にもならない、もしかしたらそんなプレイも世界には有るかもだけど、基本的には聞いたことが無い。
その石が今度は『化粧』や『絵の具』に発展したり石そのものに絵を描く石板や雨風を凌ぐ建築になる。権力者はそれだけでは気が済まず大きな美しい形を目指す訳ですね、ピラミッドや城なんて象徴的で。
他に木と言う可能性もあるんだけど、木は石よりもありふれていたのでは無いかなと。希少性が少し無い様に思う。要は『レア感』だ。
地域ごとに木の形は様々ではあるけども、分布はその当時の人間の範疇ではそこまで広くは無いと思う。だから『これは滅多にない松の木のこの木目が』とかその形がとかに至るより早く石の方がもてはやされたんでは無いかなと想像してるんですよね。
芸術の端くれにも居ないと自身では思ってはいるけど、そんな事に想いを馳せてみると、人間の面白さを感じる訳です。
そして生殖的に無意味である事に心理的価値を見出す事が無くなるとそこに人間らしさは失われて、結構な恐怖が始まるんですね。殺して奪うに戻りますからそれは。
だから芸術は必要なんだと僕は思うのと同時にこんな事も書けるんだぞと、毎回支離滅裂でも無いんだぞと。